家賃は手取り月収の何割がベスト?
持ち家か賃貸か論争に加えてよく話題にのぼるものの一つが、 家賃は手取り月収の何割か問題 です.
お急ぎの方は「まとめ」へどうぞ♡
世の中の動向はどんな感じ?
『令和4年度 住宅市場動向調査報告書』/国土交通省 によると、賃貸住宅に住んでいる場合
月額家賃 | 78,069円 |
共益費 | 4,836円 |
月額賃料 | 82,905円 |
が、直近の平均値らしいです. 平均なので、タワマンもワンルームもまるめた数字、ということになります.
そして、『2022(令和4)年 国民生活基礎調査』/厚生労働省 によると、直近の世帯収入は以下の通り.
世帯年収(全体) | 545万円 |
高齢者世帯以外の世帯 | 665万円 |
児童のいる世帯 | 785万円 |
このブロクは子なし夫婦のわたくしが書いています. 同じ状況下でやりくりに悩んでいる田舎住まいの世帯と考えると、だいたいダブルインカムで700万円前後を世帯年収として考えるとザクッと概況が掴めそうです.
もちろん調査対象群が異なるので正しい統計比較にはなりませんが、参考値として…
700万円が世帯収入だとすると、手取り収入はざっと570万円くらいといったところでしょうか.
そこで先ほどの賃料平均値を持ってくると…
ほどほどに稼いでいる賃貸世帯の家賃は、手取り月収の17%
という結果になりました.
日本を代表する賃貸世帯であるわが家?
ちなみに、国土交通省の同調査によると、賃貸住まいの世帯の内訳は
第1位:30歳未満の世帯 | 30.7% |
第2位:30歳代 | 26.4% |
賃貸住まい世帯の平均年齢 | 39.4歳 |
だそうです.
わが家はまるで、日本の平凡中の平凡を極めた、THE日本式平凡のサンプルのような世帯です.笑える.
本題から逸れますが、小学生以下の子どもがいる世帯は全体の20%、中高生ともなると全体の6.4%となり
日本では、「子どもができたらマイホーム」がまだまだ主流
ということが言えそうです.
わが家の実情と理想の割合
ちなみにわが家の場合. 年収が赤裸々になってしまうのでぼかしますが. (もしかしたら知り合いが見てるかもなので)
お互いの自由になる金額+ボーナスを引いた金額、つまり家族の生活費として使えるお金に対して何%かで計算すると・・・
21%
でした.
どおりで・・・
というのも、わたしは現在の家族としての毎月の貯金額にぜーーーーーんぜん納得しておらず、先日夫に引っ越しの直談判をしたところなんです. 家計のお金に対して17%が世間の平均なのに、21%だと4ポイントも平均より上回っています. どおりで満足いく収支に落ち着かないわけだ.
ちなみに、わたしが満足いく収支に落ち着かせるために今提案している家賃で計算すると、18%でした.
近日中に、さらにTHE日本式平凡のサンプルに近づきそうです. 笑える.
どんな暮らしを送りたいか、大枠で考えてみよう
現在のわが家の家計状況を振り返り、見直しを提案している家賃が奇しくも18%(平均+1%)であった事実をふりかえると、あながち平均値もバカにできないなぁ…と思うのですが、後悔ない賃貸契約を結ぶためになにが大切なのか考えてみましょう.
わが家が失敗した落とし穴に落ちなければ新婚でもわりと納得の賃貸契約ができるのでは?と思ったので、恥ずかしながら、落ちた穴を晒していきたいと思います. ずっとひとり暮らしだったから、”家族”の家計の回し方を知らなかったのよ…言い訳だけどさ…
落とし穴その1 想定家賃ありきで、生活費を組み立てていく
年間の生活費をシミュレーションしていく時、
START 年間の手取り収入 ●●●円
⬇ 家賃 ●●円
⬇ 貯金 〇〇円
⬇ 食費 ●●円
⬇ 日用品費 〇〇円
⬇ 水道光熱費 ●●円
⬇ エトセトラ… 〇〇円
GOAL 余ったお金を各自のおこづかい ●●●円
こんな考え方をしてしまいました.
契約予定の賃貸物件の家賃を、あらかじめ「当たり前に払う金額」として計上してしまうことで、赤字になることは防げますが「そもそもその金額の家賃の支払いが必要?」という視点が弱くなってしまいました.
固定費が下がればその分自由に使えるお金も増えるわけなので、「おこづかいを犠牲にしても、そんなに住みたい家なの?」という視点が必要です.
落とし穴その2 生活費は、単純に2倍ではない
わたしだってバカじゃないので、いきなり自分たちの収入を考慮せず予算の検討もせず手当たり次第に物件を探したわけではないんです.
ですが、他の生活費の見積もりが甘かった…
結婚後に気づいたのですが、わたしは客観的にみると質素倹約的生活を送っていたようです. 食べるものから量、水の使い方、電気の使い方、生活リズム…ありとあらゆる面で夫はわたしの上を行くため、思った以上に生活費がかかるという現実が待っていました. これは女だから男だからというくくりでは捉えきれないので、ある程度生活費の目安をたてた上で「ゆとり費」として1〜数万円の余裕をもつくらいでちょうどよいのだなと学びました.
落とし穴その3 生活に必要な支出の洗い出しで漏れがある
これが個人的には一番イタかった…
わが家の場合は、「通勤スタイルと支給交通費の変化」でした.
わたしはもともと転居後に交通費の変動があることを織り込み済みで自分の所得を申告していましたが、夫はそうではなかったのです. 転居後は自転車通勤⇒車通勤したいと言い出し、すでに契約後だったため追加で1万円の支出増が決定、相当険悪なムードになりました. 実質賃料+1万と同じですから.
特にどんぶり勘定の人が配偶者となる場合は、このあたりのすり合わせは膝と膝を突き合わせて火が起こるくらいバッチバチに話し合うことをおすすめします.
まとめ
では「家賃は手取りの何%がベストなんだろう?」についての現時点でのおすすめをまとめます.
- 世の中の平均は、手取りの17%
- わが家の場合、1年間の家計支出全体に占める理想家賃は18%
- 「家計の支出項目に漏れはないか」「項目予算は適切か(ゆとりがあるか)」「おこづかいを減らしても住みたい家か」のポイントをはずさず吟味する.
最後の最後に脱線トークなのですが、例の調査でおもしろい項目がありました.
賃貸物件居住者は、以前住んでいた住居よりも通勤時間が7分程度短縮しているそうです. マイホームもよいですが、ライフステージに応じたQOLを追求できるのは賃貸の魅力でもあります. というわけで、わが家はこれからも引き続き楽しい賃貸ライフを送りたいと思います!
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